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絽(ろ)の色無地(いろむじ)

• 駒絽縮緬(こまろちりめん)とは

  絽(ろ)とは、絽縮緬(ろちりめん)のこと。絽縮緬(ろちりめん)は、規則正しい定型的な透(す)かし織(お)りのある生地(きじ)ですが、一般には横段(よこだん)の隙間(すきま)に3本、5本、7本の緯糸(よこいと)を入れて織られています。3本のものは三本絽(さんぼんろ)、5本のものは五本絽(ごほんろ)、そして、7本のものを七本絽(ななほんろ)と呼び、その糸に強い撚糸(よりいと)「強撚糸(きょうねんし)（駒糸(こまいと)ともいう）」を使って織られたものが駒絽(こまろ)と言われます。ここでは、夏の色無地の高級品とされる五本駒絽(ごほんこまろ)をご紹介しています。正絹(しょうけん)の五本駒絽(ごほんこまろ)は、夏でも涼しく、お茶席などで正座をしても生地が丈夫で膝(ひざ)なども出にくいと好評です。

• お誂(あつら)えの色無地とは

  涼(すず)しげな夏のきものは、ひときわ人目を引くものです。それは、誰でもそう簡単に綺麗(きれい)に着こなせないからかも知れません。中でも絽(ろ)の色無地は、ただ一色のきものではあるものの、無数にある色目の中から自分を最も美しく見せる「こだわりの色」を着たいものです。そんなご要望にお応えできるのが「お誂(あつら)えの絽(ろ)の色無地」です。お誂(あつら)え染めは、あらかじめ売れ筋の無難(ぶなん)な色目(いろめ)を大量生産した既製品(きせいひん)とは異なり、お客様の要望に応えて一本一本丁寧(ていねい)に染め上げる、いわば、オーダーメイドのきものです。大手の染工場ではなく、お誂え専門の無地染め職人が自宅の作業場などで精魂込(せいこんこ)めて染め上げています。指定される色は、反物の小さな端切(はぎ)れ、帯〆(おびしめ)、雑誌の切り抜きなど、千差万別(せんさばんべつ)に及(およ)びますが、その日の気温・湿度を見極(みきわ)め、ことさら正確な色合わせが生命線となる仕事です。しっかりとした丈夫(じょうぶ)な絽(ろ)の白生地(しろきじ)を選び、かねてより考え抜いた自信の色目で染め上げたいものです。

• 染抜(そめぬ)き一(ひと)つ紋(もん)

  染抜(そめぬ)き紋(もん)は最も格式(かくしき)の高い紋ですが、本来は地色(じいろ)を染める前に紋を入れるのが正式な手順です。紋を入れ糊伏(のりふ)せをして地染(じぞ)めを行いますので、背紋(せもん)の周囲がとても綺麗(きれい)に染め上がります。つまり、既製品の場合は、地染(じぞ)めの後から紋を入れますので、地色の脱色、地色との色調合が微妙に食い違いが生じることがあります。そんな些細(ささい)な紋周(もんまわ)りに気を使う「きもの通」には、無くてはならない誂(あつら)え染めと言えるでしょう。

• 正絹(しょうけん)Washableの絽の色無地

  この絽(ろ)の色無地は、正絹(しょうけん)washable長襦袢(ながじゅばん)と同じく、自宅の洗濯機で洗えます。梅雨時期の後跳(あとば)ね、汗ばむ時期のきものは衿(えり)汚れが気になるものですが、washableのきものなら安心です。中性洗剤を使い洗濯機の弱流水で洗えます。脱水し、陰干(かげぼ)しをして数時間後、生乾(なまがわ)きの状態で軽くアイロンを当てれば洗いたての爽(さわ)やかな着心地(きごこち)が戻ります。もちろん、今までのようにガード加工をして専門業者に丸洗い・しみ抜きを依頼することも可能ですが、茶道などの水屋仕事をされる方でも、水濡(むずぬ)れや汚れを気にせず着られると好評を得ています。

• ご注文方法

  • お好みの色は、指定の色見本、生地見本、残り布、あるいは、洋服の見本生地などでも染めることができます。
  • これから色をお決めになる場合には、当社の色見本(book)をお送りし、その中からお選びいただくのが一般的な手順となります。
  • ご指定の「色」と「紋名」をお知らせ下されば、最も格式の高いとされる「染抜き一つ紋の色無地」ができ上がります。
  • お近くの認定教室などでも、専門のきもの講師からアドバイスがいただけます。
  • 絹とその他の素材では発色（輝度）に差異が生じますので、あらかじめご了承ください。
  • ご注文から納品までは、45日程度が必要です。