ジュニア小紋(こもん)とは、主に子供向けの晴れ着(十三参りや七五三など)として仕立てられる小紋の一種です。ここでは、大人物の用尺(約13.5m)のある小紋を3歳~13歳くらいの女児に仕立てて着られるように提案しています。身長にもよりますが、幼稚園の卒園式や小学校の入学式では四つ身に仕立てて着ます。そして、小学校の卒業式や中学校の入学・卒業式では、本身に仕立て替えて着ます。お宮参りでは、被布を着たり、卒業式では袴を履いたりできます。
この小紋(こもん)は、今ではジュニア小紋と呼ばれるようになりましたが、3歳から13歳(身長150cm)くらいまで着られるように仕立てることができます。つまり、四(よ)つ身(み)と本身(ほんみ)の着物、その両方に対応できる幼女と少女のためのお誂(あつら)えの着物は、すなわち子供用の高級オートクチュールというわけです。
四つ身とは、3歳~6歳くらいの子供用の着物のことで、身長の4倍の生地を裁断(さいだん)して作ることから、この名があります。子供の成長に合わせ、肩揚(かたあ)げや腰揚(こしあ)げをして着せます。
本身(ほんみ)は、本断(ほんだ)ちともいいますが、大人用の寸法で裁断した上で仕立てて、成長にあわせて肩揚(かたあ)げや腰揚(こしあ)げで調節しながら着ます。昔は、男子が15歳(元服(げんぷく))、女子が12歳(裳着(もぎ))で成人の儀式を行う習慣があったようで、今でも十三参(じゅうさんまい)りを行う地域もあります。本身の着物は、7歳から13歳(身長150cm)くらいまで着られます。