羽織の着こなし
普段、和服で外出する人にとって無くてはならない上着が羽織です。羽織の丈は時代の変遷とともに変わってきましたが、現在では膝下一寸(2尺6寸)以上の長羽織が良く着られています。
寒い時期には訪問着や色無地などの上にはコートを着ますが、コートは洋服と同じく塵除け程度の格式ですので室内では着られません。小紋や紬を着るときは、やはり室内外を問わず着られる羽織があると安心感があり、どことなく心が落ち着きます。
大島や塩沢など、まったくのお洒落着でも、羽織を合わせるだけで格式もグンと上がったような雰囲気になるものです。決してスーツやワンピースに引けをとるとは思いません。
袷の羽織は10月~4月。単衣の羽織は4月~5月、10月~11月頃。紗やレースの羽織なら4月~10月頃までジャケット代わりに着られます。特に紗羽織などは、冷房のきいた室内や乗物では重宝します。