帯締には、帯を締める役割とともにきもの美の総仕上げをする重要な役目があります。着物の色や柄の色、八掛の色合わせから帯へのコ-ディネ-ト。さらに、長襦袢の色目から伊達衿の色まで。そして最後に求められるのが帯締の色合わせです。着物から帯へ、繊細に選ばれてきた色調や格調に、最後に総仕上げをする帯締こそ、まさに画竜点睛の重要ポイントなのです。
※帯締帯揚の字は、業界では帯〆帯上の略字を常用しています。
コーディネートの基本は、着物や帯にある色目に合わせると安定感がでます。また、伊達衿などと色をそろえることもあります。
帯〆は、高価な三分金を使い、やや広めで五分幅(約1.9cm)ありますので、振袖にも、総絞りの帯揚げでは演出できない上品な装いが可能です。高級な加賀友禅や辻ヶ花染の着物にも、すっきりと優雅な着こなしができるでしょう。
一流の伝統工芸品だけが持つ、本物を味わっていただけたらと思います。