小紋(こもん)とは、その名の通り小さい文様(もんよう)を型染(かたぞ)めした着物のこと。江戸時代武士の礼服として着られた大紋(だいもん)や浴衣染めの中形(ちゅうがた)に対して生まれた名前です。その種類には、産地によって京小紋(きょうこもん)、江戸小紋(えどこもん)、紅型(びんがた)小紋、加賀小紋(かがこもん)などと呼ばれることがありますが、同時に、鮫小紋(さめこもん)、更紗(さらさ)、紅型(びんがた)、ローケツ、縞(しま)などのように染色技法によって分類されることもあります。しかし、その多くが今では京都で生産されています。従って京都で生産された鮫小紋(さめこもん)であっても、京小紋とは言わずに江戸小紋というのが慣例(かんれい)です。
小紋は、歴史的には街着(まちぎ)として着られていました。つまり、普段着や作業着ではなく、儀式用の礼装に次ぐ外出用の晴れ着だったわけです。ですから今でも、小紋は準礼装の格式を保つものが数多くあり、袋帯や九寸名古屋帯を締めることができます。特に江戸小紋に限っては色無地と同格という位置づけです。もちろん、お洒落着として博多織などの八寸名古屋帯を締めれば、よりお洒落感(遊び心)が高まります。
着尺(きじゃく)とは、着物分の長さ12m以上ある反物(たんもの)のこと。これに対して羽織分の長さ10m程度の反物(たんもの)を羽尺(はじゃく)と呼んでいました。羽織丈が腰下程度(2尺1寸)の時代には、着物は着尺、羽織は羽尺から作るのが一般的でした。今ではひざ下1寸(2尺7寸)程度の長羽織が主流となりましたので、羽尺では丈が足りません。従って着尺から長羽織やきもの衿コートを作ります。でも、戦後生まれの人には羽尺が普通でも、戦前の人には着尺からつくるのが常識だったのです。その方が羽織の生地を選べる範囲が広がり、残り布から供の帯、バッグ、草履などを作る楽しみもあります。
このページの小紋は正絹(絹100%)ですが、単衣や袷の着物、または、単衣や袷の羽織に仕立てて自宅で洗えます。約10年間washable長襦袢で培(つちか)った技術/経験を蓄積し、実用化にほぼ成功した段階です。もちろん「きもの業界」では初めての試みです。ほぼ、というのは、まだ対応できない生地がある、ということです。
商品価格だけで注文された場合には表地のみを納品致します。しかし、この「正絹washable」は当社独自の製品です。仕立て方に特殊な知識/技術/経験が必要ですので、当社で訓練された一級和裁士による仕立てを強く推奨します。衿裏は、高級胴裏地をwshable加工して付けますが、まだ、表生地と衿裏の収縮率が一致していません。数回の洗濯後には、補修が必要な場合があります。お仕立て寸法は、ご注文後、採寸フォームから御連絡いただくか、メールでお知らせ下さい。恵比寿教室(JR山手線恵比寿駅4分)、広島校(広島駅前5分)まで、おいで下さればプロの講師が貴女の最適寸法を採寸させていただきます。
身幅はほとんど縮みませんが、1~2分広めにされますと最初の洗濯の後、落ち着きます。着丈は5分程度は縮みますので、あとから伸ばせるように前後に縫い込みをしておきます。縫い糸にはポリエステルなど、化学繊維をご使用ください。お仕立て後、または、裁断後は、いかなる対応もできませんので自己責任でご対応ください。
江戸小紋を代表する毛万に雪華を染め込みました。伝統的な藍鼠の色合いですので控えめながらも格調高い装いになるでしょう。
行儀小紋のような花菱文様に舞い散る雪華を染め込み、格調ある中に少々お洒落を楽しみました。
雪華(せっか)は、江戸時代「雪のお殿様」として知られる土井(どい)利位(としつら)(1789〜1848年)が「雪華(せっか)図説(ずせつ)」によって命名された文様です。その利位(としつら)が見たであろう音もなくひらひら舞い散る、儚(はかな)くも消え去る雪の結晶を最新の京友禅の技法を用いて現代に再現してみました。
この文様は、土井(どい)利位(としつら)(1789〜1848年)が「雪華(せっか)図説(ずせつ)」の中で表した雪の結晶を現代に再現したものです。利位(としつら)は、天保10年(1840年)には本丸(ほんまる)老中(ろうじゅう)となり、水野(みずの)忠邦(ただくに)の「天保(てんぽう)の改革(かいかく)」を推進(すいしん)します。そして、ついには老中(ろうじゅう)首座(しゅざ)の地位(ちい)にまで昇(のぼ)り詰(つ)めました。
着尺(きじゃく)とは、羽尺(はじゃく)に対する言葉で、きもの用の長着(ながぎ)、長羽織(ながばおり)、ロングコートに仕立てることができるほどの長尺(ちょうじゃく)があることを意味しています。従って、この着尺は、長着、長羽織、ロングコートにして着られます。長着にする場合、お洒落(しゃれ)用の白の袋帯を合わせてみましたが、八寸(はっすん)名古屋帯(なごやおび)でも九寸(きゅうすん)名古屋帯(なごやおび)でも無難(ぶなん)に合わせることができるでしょう。羽織にすれば、紬(つむぎ)や小紋(こもん)、色無地(いろむじ)やお召(め)しにも良く合います。
着尺(きじゃく)とは、羽尺(はじゃく)に対する言葉で、きもの用の長着(ながぎ)、長羽織(ながばおり)、ロングコートに仕立てることができるほどの長尺(ちょうじゃく)があることを意味しています。従って、この着尺は、長着、長羽織、ロングコートにして着られます。長着にする場合、礼装向(れいそうむ)きの名物裂(めいぶつぎれ)の袋帯を合わせてみましたが、八寸(はっすん)名古屋帯(なごやおび)でも九寸(きゅうすん)名古屋帯(なごやおび)でも無難(ぶなん)に合わせることができるでしょう。羽織にすれば、紬(つむぎ)や小紋(こもん)、色無地(いろむじ)やお召(め)しにも良く合います。
この小紋(こもん)は、今ではジュニア小紋と呼ばれるようになりましたが、4歳から18歳(身長150cm)くらいまで着られるように仕立てることができます。つまり、四(よ)つ身(み)と本身(ほんみ)の着物、その両方に対応できる幼女と少女のためのお誂(あつら)えの着物は、すなわち子供用の高級オートクチュールというわけです。
四つ身とは、4歳~12歳くらいの子供用の着物のことで、身長の4倍の生地を裁断(さいだん)して作ることから、この名があります。子供の成長に合わせ、肩揚(かたあ)げや腰揚(こしあ)げをして着せます。
本身(ほんみ)は、本断(ほんだ)ちともいいますが、大人用の寸法で裁断した上で仕立てて、成長にあわせて肩揚(かたあ)げや腰揚(こしあ)げで調節しながら着ます。昔は、男子が15歳(元服(げんぷく))、女子が12歳(裳着(もぎ))で成人の儀式を行う習慣があったようで、今でも十三参(じゅうさんまい)りを行う地域もあります。本身の着物は、12歳から18歳(身長150cm)くらいまで着られます。
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